ABOUT

安間製箸は昭和12年創業の老舗割り箸屋です。 割り箸製造の経験を活かして ホテル・介護施設・チェーン店向けのリーズナブルなお箸から料亭・高級店向け国産杉、ヒノキ材を使用した高級箸までお客様に適したお箸をご提案させていただきます。

安間製箸株式会社 創立者 安間 甫

(1)生い立ち

明治42年2月15日、袋井市岡崎の池田や原(当時は小笠郡笠原村岡崎) という淋しい貧農の次男として生まれ、生活不況の時代で今日では想像もつかない時代で3歳の頃より母親の実家に預けられ、小学校に上がる頃親元で小学校に 上がり4年生の時から農業の手伝いをして夏にはお茶が始まると学校を休み 勉強が遅れ成績も一段と下がり苦しい時代が続きやっと高等小学校を卒業すると奉公に出る、やはり不況の最中、僅かな小遣いで縛られ食物も麦飯の中に南京米 入りご飯で仕事もきつくやっと5年の奉公を終えた。 時代も昭和になり3年の春、自動車の免許証を取得しトラックの運転手になり月給も一挙に85円に!当時としては最高の給料取りになりました。

(2)自立

その年甲種の免許証を取得したのでバス会社に入社することになり、昭和4年6月22日風呂敷包み一つ持って森の町へ上がって来ました。 秋葉自動車運輸商会へ入社し当時は花形商売で月給も食事付き65円の給料取りとなり給料の半分は 親元に送り残りの給料を始末して生活し、昭和7年今の 家内と結婚し昭和12年10月堅い商売をしたい為色々と考えた結果、はやりすたりの無い割箸の製造を思い立ち機械を購入する。資金は今まで貯めた預貯金では足りないので保険金を 借りたり無尽を落としてやっと用立てた。機械や工場を造り、自分はバス会社で働き乍割箸を製造した。やっと商売の 見通しも付きバス会社を退職し割箸製造に専念する様になり、昭和15年豊橋の藤本商会の社長に認められ当時としては 大金の2000円もの資金を 借り機械も2倍にして本格的に製造する様になりました。世は本格的な戦争となり材料も統制の時代となり思うように仕事も出来ないようになりました。

(3)回生

昭和19年には徴用が来ることとなり一時休業することになり再びバス会社へ入社終戦後の22年まで働き又元の割箸を製造する計画を立て藤本氏の応援を得て再建することが出来、物資の無い時でアイスキャンデー棒が飛ぶように売れ造 っても造っても売れるようになり25年頃から食料事情も段々良くなり本格的に割箸を造り東京の問屋と取引する様になり28年には法人組織にし社長になり夢中で働き増産をした為無理が重なり火力乾燥機から出火、丸焼けとなり 多くの人に大変ご迷惑をお掛けしましたがやっと再建することが出来、製造を始めたが10年足らずで又々全焼して丸裸になり失望の中で再度再建が出来 一所懸命に働き子供も協力してくれた為に今日に至り、長男に社長を譲り 会長となり振り返ると何度もの苦難の道を乗り越えて来れた事は自分でも 不思議に思います。